【パーソナルトレーナーの教科書】Vol.9
パーソナルトレーナーの皆さん、こんにちは!
お客様の「なりたい」を叶えるために、日々トレーニング指導に励んでいらっしゃることと思います。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。あなたの指導、お客様に「本当に」伝わっていますか?
「知識はたくさんあるのに、なぜかお客様との距離が縮まらない…」
「もっとお客様に寄り添いたいけど、どうすればいいか分からない…」
そんな悩みを抱えているトレーナーさんは、もしかしたら「コミュニケーション」の壁にぶつかっているのかもしれません。
今回のブログ記事では、お客様との信頼関係を築き、目標達成へと導くための「神コミュニケーション術」を徹底解説します。単なる会話術ではなく、お客様一人ひとりの心に響くアプローチを身につけて、ワンランク上のトレーナーを目指しましょう!

1. コミュニケーションって、ただ話すだけじゃないって知ってた?
「コミュニケーション」と聞くと、何を思い浮かべますか?
多くの方が「話すこと」や「伝えること」をイメージするかもしれませんね。もちろん、それも大切な要素の一つです。しかし、パーソナルトレーニングにおけるコミュニケーションは、もっと奥深いものなんです。

知識を「伝える」から「理解してもらう」までがコミュニケーション
私たちがお客様に伝えたいのは、トレーニングの知識や体の仕組み、栄養の重要性など、多岐にわたります。でも、ただ一方的に話すだけでは、それは「伝達」であって「コミュニケーション」とは言えません。
本当のコミュニケーションとは、あなたが伝えたことをお客様が「知って」、さらに「理解して」もらうこと。つまり、お客様があなたの言葉を受け止め、自分の中で消化し、納得するまでがワンセットなんです。
例えば、あなたが「スクワットは膝がつま先より前に出ないように!」と指導したとします。お客様が「はい!」と返事しても、本当にその意味を理解し、実践できているかは別問題ですよね。なぜ膝がつま先より前に出ない方が良いのか、そうすることで体にどんなメリットがあるのか、お客様が「なるほど!」と腑に落ちて初めて、あなたの知識は「伝わった」と言えるわけです。
あなたの言葉、本当に伝わってる?
私たちは、つい自分の知識や経験をベースに話してしまいがちです。しかし、お客様の知識レベルや理解度は様々。専門用語を並べ立てても、お客様にとっては呪文のように聞こえてしまうかもしれません。
お客様が「理解した」と感じるまで、根気強く、そして分かりやすく説明する。これが、お客様との間に確かな信頼関係を築く第一歩となります。あなたの言葉が、お客様の行動を変えるきっかけになる。そう考えると、コミュニケーションって本当にやりがいのあることだと思いませんか?
2. コーチングとスーパーバイジング、どっちがお客様を成長させる?
お客様への指導方法には、大きく分けて「コーチング」と「スーパーバイジング」という2つのアプローチがあります。それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることが、お客様の成長を最大限に引き出す鍵となります。
「自分で考える力」を引き出すコーチング
コーチングとは、お客様に「なぜそうするのか」を考えさせ、完全に理解してもらうことを目指すアプローチです。
例えば、あなたがお客様に「今日は有酸素運動を20分やりましょう」と指示したとします。スーパーバイジングなら「はい、分かりました」で終わるかもしれませんが、コーチングでは一歩踏み込みます。
「なぜ今日、有酸素運動をする必要があると思いますか?」
「この有酸素運動が、あなたの目標達成にどう繋がると思いますか?」
こんな風に問いかけることで、お客様は自分で考え、答えを導き出そうとします。自分で考え、納得して行動することで、お客様は「やらされている」のではなく「自分で選んでやっている」という主体性を持つことができます。これは、トレーニングの継続や、目標達成へのモチベーション維持に非常に大きな影響を与えるんです。
パーソナルトレーニングだけでなく、子育てや友人関係など、あらゆる人間関係に応用できる考え方なんですよ。まずルールを説明し、その結果を観察・分析し、どうすればもっと良くなるかフィードバックする。この流れが、お客様の「気づき」を促し、自律的な成長へと繋がっていくんです。
「レールに乗せるだけ」のスーパーバイジングの落とし穴
一方、スーパーバイジングは、トレーナーが全てお膳立てし、お客様を「レールの上に乗せてそのまま進めていく」ようなアプローチです。
「これをやってください」「こうしてください」と具体的に指示し、お客様はその通りに実行する。もちろん、トレーニングの初期段階や、特定の動作を習得させる際には有効な場面もあります。
しかし、このアプローチばかりに頼っていると、お客様は「思考停止」に陥ってしまう可能性があります。トレーナーがいなければ何もできない、自分で考える習慣が身につかない、という状態になりかねません。これでは、トレーナーが指導をやめた途端に、お客様の成長も止まってしまう…なんてことにもなりかねませんよね。
効果的なコミュニケーションで、両者の良いとこ取り!
コーチングとスーパーバイジング、どちらか一方だけが優れているというわけではありません。大切なのは、お客様の状況や目標に合わせて、両者をバランス良く使いこなすこと。
効果的なコミュニケーション技術を磨くことで、この二つのアプローチのギャップを埋め、お客様にとって最適な指導を提供できるようになります。お客様が「自分で考え、行動できる」ようになるためのサポートこそが、パーソナルトレーナーの真骨頂と言えるでしょう。
3. お客様は十人十色!4つのタイプ別「心に響く」アプローチ
お客様は一人ひとり、性格も考え方も違います。だからこそ、画一的なコミュニケーションでは、すべてのお客様の心をつかむことはできません。お客様のタイプを知り、それに合わせたアプローチをすることで、より深い信頼関係を築き、効果的な指導が可能になります。

あなたのお客様はどのタイプ?パーソナルアセスメントで診断!
世の中には様々な性格診断がありますが、お客様のコミュニケーションスタイルも大きく4つのタイプに分類できると言われています。もちろん、一つのタイプに完璧に当てはまる人ばかりではありませんし、複数の要素を併せ持つ人もいます。でも、大まかな傾向を知るだけでも、お客様への接し方がグッと楽になりますよ。
タイプ別!「回復の日」の指示で見るお客様の反応
では、具体的な例を見てみましょう。
もしあなたがお客様に「今日はリージェネレーションデイ(回復の日)です。まずは20分間、低強度の心拍数でバイクを漕ぎましょう」と伝えたら、それぞれのタイプのお客様はどんな反応をするでしょうか?
ドミナンスタイプ:競争心旺盛なチャレンジャー
このタイプのお客様は、目標達成意欲が非常に高く、競争が大好きです。指示を出した途端、もう10秒後にはバイクを漕ぎ始め、周りをチラチラ見ながら「他の人はどれくらい速く漕いでるかな?」「誰に勝てそうかな?」なんて考えているかもしれません。とにかく結果を出したい、一番になりたいという気持ちが強いので、具体的な目標設定や、達成感を味わえるような声かけが効果的です。ただし、頑張りすぎてオーバーワークにならないよう、ブレーキをかけるのもトレーナーの役割です。

インフルエンスタイプ:人とのつながりを求める社交家
社交的で、人との交流を大切にするのがこのタイプ。バイクを漕ぎ終わった後、「このエクササイズ、みんなで一緒にやってもいいですか?」「これって、どんな効果があるんですか?」なんて、コミュニケーションを求めてくるかもしれません。トレーニング仲間との交流を促したり、セッション中に積極的に会話を楽しんだりすることで、お客様は「楽しい!」と感じ、モチベーションを維持しやすくなります。

スティディネスタイプ:安定と安心を求める堅実派
このタイプのお客様は、変化をあまり好みません。もし、普段のルーティンと違う指示を出したら、「え、なんでですか?」「先週はこれじゃなかったですよね?」と、変化の理由を細かく尋ねてくるかもしれません。安定を重視し、安心感を求めるので、新しいことを導入する際は、事前にしっかりと説明し、納得してもらうことが大切です。

コンプライアンスタイプ:正確性と論理を重んじる分析家
非常に分析力が高く、正確性を求めるのがこのタイプ。バイクを漕ぎながら、「椅子の高さはこれで合ってますか?」「スピードの上がり方は適切ですか?」「心拍数はどのくらいまで上げていいんですか?」など、細かい部分まで気になってしまうかもしれません。過去の実績データや科学的な根拠を示しながら、論理的に説明することで、お客様は納得し、安心して取り組むことができます。

タイプを知れば、接し方が見えてくる!
このように、同じ指示を出しても、お客様のタイプによって感じ方や行動は全く異なります。お客様がどのタイプに当てはまるのかを知ることで、「このお客様は、こんな風に接してほしいんだろうな」ということが見えてくるはずです。
もちろん、細かく一つ一つ説明しきれない部分もありますが、資料として見返しながら、あなたのお客様がどのタイプに当てはまるかを想像してみてください。そうすることで、お客様とのコミュニケーションが、もっとスムーズで効果的なものになるはずです。
4. 「黄金律」から「プラチナルール」へ!お客様に本当に寄り添う方法
コミュニケーションの基本として、よく「黄金律」という言葉が使われます。これは「自分が接してほしいと思うように、相手に接しなさい」という考え方です。ビジネスや哲学の世界でもよく耳にする言葉ですよね。

「自分がしてほしいように」は、もしかして独りよがり?

もちろん、この黄金律は人間関係を円滑にする上で非常に大切な考え方です。しかし、パーソナルトレーニングの現場においては、少しだけ注意が必要です。
なぜなら、この考え方は「自分だけのルール」である可能性があるからです。もしかしたら、あなたが「こう接してほしい」と思っていることと、お客様が「こう接してほしい」と思っていることは、全く違うかもしれませんよね。
例えば、あなたが「褒められて伸びるタイプ」だからといって、お客様もそうとは限りません。中には「厳しく指導してほしい」と思っている方もいれば、「そっとしておいてほしい」という方もいるでしょう。自分の物差しだけでお客様に接してしまうと、知らず知らずのうちにお客様との間に溝ができてしまうこともあります。
「相手がしてほしいように」が、信頼関係を深める鍵

そこで提唱したいのが「プラチナルール」という考え方です。これは「相手が接してほしいように、相手に接してあげる」というもの。
黄金律が「自分本位」であるのに対し、プラチナルールは「相手本位」の考え方と言えるでしょう。お客様一人ひとりの個性やニーズを深く理解し、それに合わせてあなたのコミュニケーションスタイルを調整する。これが、お客様との間に本物の信頼関係を築くための鍵となります。
お客様が何を求めているのか、どんな言葉をかけてほしいのか、どんな距離感で接してほしいのか。それを汲み取る努力をすることで、お客様は「このトレーナーは、私のことを本当に理解してくれている」と感じ、心を開いてくれるはずです。
5. 信頼は一日にしてならず!お客様との絆を深める3つの問い
お客様との信頼関係は、一朝一夕に築けるものではありません。日々のセッションの中で、お客様の要望や行動、生活習慣に寄り添い、深い繋がりを築いていくことが大切です。
では、あなたはお客様から本当に信頼されているでしょうか?以下の3つの問いを、自分自身に投げかけてみてください。
あなたは信頼されていますか?
お客様は、あなたを「信頼できる人物」だと感じていますか?あなたの言葉に耳を傾け、あなたの指導を素直に受け入れていますか?信頼は、お客様が目標達成に向けて一歩踏み出すための、最も重要な土台となります。
あなたはクライアントを気にかけていますか?
お客様は、あなたが自分のことを「気にかけてくれている」と感じていますか?単なるビジネスの関係ではなく、一人の人間として、お客様の健康や幸福を心から願っていますか?お客様の小さな変化に気づき、寄り添う姿勢が、お客様の心に響きます。
あなたはクライアントの最高の状態を望んでいますか?
お客様の「最高の状態」とは、単に体重が減ることや筋肉が増えることだけではありません。心身ともに健康で、自信に満ち溢れ、人生を謳歌している状態です。あなたは、お客様がそんな最高の状態になれるよう、心から願い、サポートしていますか?
もし、これらの質問に対して少しでも疑問を抱いたなら、それはお客様との関係を見直す良い機会かもしれません。
お客様は、パーソナルトレーナーを雇うとき、「このトレーナーが、自分の目標達成をサポートしてくれる」という期待を抱いています。その期待に応えられないということは、お客様に価値を提供できていないのと同じこと。どんなに素晴らしい知識を持っていても、それがお客様に理解され、行動に繋がらなければ意味がありません。
お客様を「ただの一人」ではなく「特別な一人」として見る
お客様を「ただの一人のお客様」としてではなく、「特別な一人」としてアプローチすること。これが、上記の3つの問いにポジティブな答えを導き出すためのポイントです。
お客様の仕事、生活、スポーツなど、人生全体に目を向け、その中で特別な成果を達成できるよう手助けする。そうすることで、お客様との関係は単なる「指導者と生徒」を超え、プロフェッショナルでありながらも、深い絆で結ばれた関係へと発展していくでしょう。
まとめ:今日から実践!お客様の「なりたい」を叶えるトレーナーへ
いかがでしたでしょうか?
お客様とのコミュニケーションは、パーソナルトレーナーにとって最も重要なスキルの一つです。単に知識を伝えるだけでなく、お客様一人ひとりの心に寄り添い、理解し、信頼関係を築くことで、お客様の「なりたい」を本当に叶えることができるようになります。
今日からぜひ、以下のポイントを意識して、お客様とのコミュニケーションを深めてみてください。
- 知識を「伝える」だけでなく「理解してもらう」までを意識する。
- お客様の「自分で考える力」を引き出すコーチングを取り入れる。
- お客様のタイプ(ドミナンス、インフルエンス、スティディネス、コンプライアンス)を知り、接し方を工夫する。
- 「自分がしてほしいように」ではなく「相手がしてほしいように」接する「プラチナルール」を実践する。
- お客様を「特別な一人」として捉え、信頼関係を深めるための3つの問いを常に意識する。
このブログ記事が、あなたのトレーナーとしてのキャリアをさらに輝かせる一助となれば幸いです。お客様の笑顔のために、一緒に最高のコミュニケーション術を磨いていきましょう。
